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「君の名は。」を見て

昨日、公開中の映画「君の名は。」を見てきました。

新海誠監督の作品はどれも好きで、今回も非常に良かったです。

何度見ても”見慣れない”ほどの絵の美しさもさることながら、それよりも、そんな美しい絵で描かれた日常の中に描かれるストーリーがあまりに純粋で、切なくて、とても好きです。

今日は、テレビ放映で録画してあった「言の葉の庭」を見返していました。

やはり日常の風景がものすごく綺麗に描写されていて、その中のストーリーに感激します。

日常の世界を綺麗にデフォルメしすぎているのではなく、ほんの少し、こういう気分だったらこういう風に見えるよ、という程度のデフォルメというか、まあ技術的にはものすごい力量を注いでデフォルメしているわけですが、輪郭はあくまでリアルに、つまり物理法則を曲げたファンタジーにせず、その中で色彩や光の効果をものすごく綺麗に表現していて、とても好きです。

ロボット開発や人物画のデッッサンなんかでよく言われる、「不気味の谷」というものがあります。

これは、リアルを追求していく過程で、完全に近い一歩手前の部分で、すごく不気味に見えてしまうという現象ですが、新海誠監督の作品を見ると、逆に「美しさの山」を感じます。

リアルと嘘を織り交ぜて追求すると、完全リアルと完全嘘の手前の、本当に素敵すぎて、もう現実世界にも戻りたくないしファンタジー世界にも行きたくないような、「美しさの山」に入り込んで、もうそこから出たくないような気持ちになります。

思えば、絵のコンセプトとストーリーのコンセプトが同じなのかもしれません。

ストーリーも、フィクションを描きながらも、完全にリアルを意識しています。

リアル発進から、リアル進行から、リアル結末で、その中で許されるめいいっぱいのフィクションを織り交ぜていますが、その織り交ぜ方が、絵の作り方と、全く同じ感じがします。

だから、他のアニメーション作品や、他の実写作品とは全く違う、別の感動が生まれるんだと思います。